[雑記」時間があいたので内P考察など。

内村プロデューステレビ朝日 毎週月曜11:15〜)が終了した。
この番組は笑いに対する「攻め」の姿勢を果敢に見せた番組だった。

さまざまな安易なネタ番組が制作され、お笑いブームと言われまだ大きな衰えを見せていないお笑いのビジネスの渦中にあって、「内村プロデュース」(以下、内P)は他の番組にない見事なバランス感覚を持って、5年を戦った。それは視聴者に迎合せず、かつ視聴者を愛する、言い換えるならお笑いにおぼれず、お笑いを愛し、挑戦する、夜11:00台の厳しい戦いだったはずだと、僕は思う。僕は心からその戦いを賞賛したい。

内Pに対して賞賛にも批判にも使用される(…と、僕が感じている)言葉に「内輪ウケ」というのがある。
確かに、内Pの中で繰り出される笑いは、内Pメンバー(この呼び方も内輪!)の中での笑いを電波にのせて視聴者に届け、視聴者をメンバーに巻き込む、というもので、それが魅力であったがためにコアなファンがつき5年もの間愛され、かつ「ヌルい」と批判されたわけだが、その内輪な感覚がとっつきにくさとしてとらえられるかもしれない不安要素でもある、と言う意識はおそらく制作スタッフにもあったはずだ。しかし「内P」は非常にクオリティの高い笑いの技術を持った集団の中で繰り出されるマニアックな笑いを、番組タイトルにあるとおり「プロデュース」という呈、また大喜利やコーナーというわかりやすくするためのフィルターを通して番組としての形成し、視聴者が分かりやすい形に変換し、時には視聴者を教育しながら見事に電波に乗せた。見事なフィルターとしてブラウン管の前の視聴者をひきつけた代表例が大人気コーナーの「露天風呂だるまさんが転んだ」であり、内輪ウケを気に食わない視聴者をもひきつけるあのパワーのあるコーナーが放送されるタイミングは本当に絶妙だった。このバランス感覚において、作家のおちまさと氏他スタッフ、内村氏他演者は絶妙であったという他無く、手放しに賞賛したい。

コアなファンが、「終わってくれるな」と騒ぐのも無理も無いとも思う。だが、彼らは5年もの間戦ったのだ。僕はとにかく心から「よくやった、5年もの間、本当によくやった。」と言いたい。